エルグランドの人気のポイントや、エルグランドの故障しやすい箇所と修理費用の目安について

日産の最高級ワンボックス型ミニバン・エルグランドの人気のポイントや、エルグランドが故障しやすいと言われている箇所とその修理費用の目安、故障の際の問い合わせ先をなどについてご紹介します。

エルグランドの人気のポイントは!?


「ホーミー」と「キャラバン」のミニバンとして発売されたエルグランドは、これまで2度のフルモデルチェンジを経て現行は3代目が販売されています。

初代 E50型(1997年5月~2002年5月)
2代目 E51型(2002年5月~2010年8月)
3代目 E52型(2010年8月~)

エルグランド最大の特徴は何と言っても同クラスではトップレベルの「大きさ」です。

特に3代目E52では全長80mm、全幅35mm大きくなり、トヨタ・アルファード、ベルファイアを超えて名実ともに国内最大級となりました。

人気のポイント1:ダイナミックさ!

エルグランドはその力強いデザインとトップクラスの大きさによって、他を圧倒するダイナミックさを醸し出しています。

また、2014年に行われたマイナーチェンジでは、室内床を下げることによってより広い室内空間を実現しました。

とにかくド迫力、そして圧倒的な存在感がエルグランドの他にはない魅力であるといえます。

人気のポイント2:豪華な装備!

エルグランドは2代目以降、特に3代目では「国産の高級セダンに匹敵する」とも言われるほど充実した装備を備えています。

・中折れ機能付き・キャプテンコンフォータブルシート
・11インチのワイドリヤモニター
・ワンタッチオートスライドドア

などは世界初の採用となり、

・サイドエアバッグ
・カーテンエアバッグ
・フロント遮音ガラス
・タイヤ空気圧警報システム
・乗車定員分のヘッドレスト
・3点式シートベルト

などを標準装備とするなど、快適さや利便性に加えて安全性も向上させています。

人気のポイント3:スマートルームミラー!

日産は、駐車などをサポートするために真上からの映像を映し出す「アラウンドビューモニター」をいち早く開発するなど、他のメーカーにはない機能の開発に積極的に取り組んできました。

その中でも、エルグランドの2014年マイナーチェンジ時から採用された「スマートルームミラー」は人気のポイントです。

スマートルームミラーでは、後方の視界を確認するためのルームミラーへ、リアに取り付けたカメラ映像を映し出すことができますので、よりクリアな映像を見ることや、ルームミラーでは見えない部分の視認を可能にしました。

このように高級感と迫力、そして充実した機能などを兼ね備え、特に高級志向のユーザーから多大な人気を得ているエルグランドですが、どんな部分が故障しやすいと言われているのでしょうか?

エルグランドで故障しやすい箇所と修理費用の目安をご紹介!


初代~3代目まで、比較的多いと言われているエルグランドの故障例をご紹介します。中には高額な修理費用が必要になってしまうケースもありますのでぜひチェックしておいてください。

(1)エンジンからの異音

特に初代・2代目エルグランドで確認されているのがエンジンルームからの異音です。

・停止した状態から走り始める
・アクセルを離してエンジンブレーキを使う

など駆動性能のオンオフ時に「コツ」というような異音が発生することが多いようです。これはゴム製のエンジンマウントの劣化が主な原因と言われています。

*エンジンマウントとは?
エンジンを載せる際に固定するためのパーツです。エンジンは常に振動していますので、そのショックを車体に伝えないようにしたり、エンジン自体を守る役割を担ったりしています。

経年劣化によって硬化してしまうことでクッションの役割を十分に果たせなくなり、異音に繋がるという訳です。

エンジンマウントの交換は一度エンジンを車から降ろさなければならず、工賃が高くなる傾向にあります。

この際のエルグランド故障修理費用としては、6万円程度を見積もっておいた方が良いでしょう。

(2)その他の異音

エルグランドはその車体の大きさからも想像がつくように、相当な車両重量があります。

初代では最大2,180kg、2代目では同2,190kg、3代目は多少軽量化されているとはいえ、それでも最大2,080kgもあります。

ここに乗車人員の体重などが加算されますので、足回りには常に大きな負担がかかっています。

足回りへのダメージが蓄積してくると、ハブベアリングと呼ばれるサスペンションの一部が劣化してスムーズな動きができなくなり、金属が擦れ合うような音が生じます。

ハブベアリング自体の交換が必要になってきますので、この場合のエルグランド故障修理費用は左右合わせておよそ6万円~8万円程度を見積もっておきましょう。

(3)トランスミッションの不具合

特に2代目に多いと言われているのが変速ショックや変速不良、いわゆるトランスミッションの不具合です。

加速してもギアが変わらなかったり、変わる時のショックが大きくなったりしますので、普段乗っていればすぐに気がつくと思います。

エルグランドの変速に関してはコンピューターによって制御されているのですが、このコンピューターが何らかの原因で誤作動を起こし、このような症状が発生してしまうことがあるようです。

修理はコンピューターのデータを書き換えるだけですので、この場合のエルグランド故障修理の作業工賃は数千円程度で済むでしょう。

(4)ネジが取れてしまう

小さなネジひとつにしても、車にとっては非常に重要なパーツです。

変速をするために燃料や蒸気などを制御するスロットルと呼ばれる装置があるのですが、その一部を固定しているネジが緩んでしまうことがあり、乗り続けていると他の重要な2つのネジも外れてシリンダー内に入り込むことがあります。

シリンダー内に異物が入り込むということはエルグランドのエンジンが全損故障してしまうことを意味しますので、修理ではなくエンジンを載せ替えることが必要になります。

新品に載せ替えた場合は50万円以上、リビルト品と呼ばれる再生品でも30万円以上はかかると思って間違いないでしょう。

ただ、年式や走行距離などにもよりますが、ここまでのエルグランド故障修理費用を出すなら買い替えを考えても良いかも知れません。

そのほかにエルグランドの故障が多いと言われているのは!?

特にリコールやサービスキャンペーン対象とはなっていませんが「スライドドア」や「エンジン」の故障・不調などもエルグランドでは比較的多く見かけます。

■スライドドア

3代目E52型では両側にワンタッチオートスライドドアが採用されているのですが、そのスライドドアの「反応が悪くなる」ということがあるようです。

はっきりとした原因は分かっていませんが、手動と違って電動の場合、ワイヤーでドアを引っ張って開ける仕様のため、ワイヤーやモーターに負担がかかりやすくなるのではないかと考えられています。

エルグランドのスライドドア故障修理費用は、作業工賃等を含めて10万円近くになると言われています。

■エンジン

こちらは2.5Lのエンジンモデルで特に多いと言われている事例ですが「アイドリングが不安定になる」「セルは回るけれどエンジンが掛からない」というエルグランド独自の故障症状が現れることがあるようです。

これはO2センサーと触媒の不具合が原因とされ、エンジンの再始動やバッテリーの端子を再装着させることで一時的に正常に動くこともあるようですが、直すにはO2センサーの交換、もしくはO2センサーと触媒両方の交換が必要です。

O2センサーは2万円~3万円、触媒は6万円~7万円程度かかりますので、これにエルグランド故障修理費用・作業工賃をプラスすると10万円以上は必要になる可能性があります。

ただ、社外品や中古品なども出回っているようですので、それを利用すれば半分くらいの費用で済むケースもあるようです。

万が一のエルグランド故障に備えて問い合わせ先を控えておこう!

日産ではエルグランドが故障した時の診断や、故障を事前に防ぐための診断をサイト上で簡易的にチェックすることができます。

故障診断チェック

また、もし走行中などにエルグランドに故障が発生してしまった場合、上記のページから日産のお店を検索することができます。

自宅の近くや会社の近く、あるいは旅行などの出先にあるお店を事前に調べて控えておくと、万が一の際にも安心です。

エルグランドは特にファミリー層にもってこいの1台!


迫力のある外観や高級感などは若い世代や女性にも人気がありますが、広い室内空間、高い走行性能、安全性能などを兼ね備えているエルグランドは、特に小さな子供がいるファミリー層にも大人気の1台です。

エルグランドに乗って夏休みに家族揃って優雅に旅行なんて、憧れてしまいますよね。ぜひとも、エルグランドの故障情報には注視しつつ、素晴らしいカーライフを楽しんでみてください。