エクストレイルとは?
初めて発売されたのは2000年で、当時は「4人でのドライブが快適で楽しい、200万円で手に入る使える四輪駆動車」がコンセプトでした。
以来、2度のフルモデルチェンジと3度のマイナーチェンジによってどんどん洗練され、走行性能や安全性能なども大きくアップしています。
マツダCX-5の登場などによって一時低迷した時期もありましたが、2017年6月8日のマイナーチェンジによってエクストレイルは息を吹き返し、発表の10日後にはすでに月間販売目標5,000台を超える5,216台の発注があったことを発表しています。
2001年~2010年までの間、10年連続でクロスオーバーSUV乗用車の販売台数No.1を獲得するなど、発売当初から大人気のエクストレイルですが、特にドライバーをサポートするシステムが充実しています。
■インテリジェントパーキングアシスト
エクストレイルを真上から見た映像を映し出すアラウンドビューモニターを見ながら、駐車したい位置を指定するだけで、その位置に向けて「自動で」ハンドル操作が行われます。
アクセルやブレーキの操作についてはモニターに手順が表示されますので、それに従って速度を調整するだけで指定した枠内に駐車をすることが可能です。
■スマート・ルームミラー
同乗者の頭やヘッドレスト、積荷などで遮られやすい後方の視界をクリアに保つために、車両後方に付けられたカメラの映像をルームミラーに映し出すというものです。
もちろん通常のミラーとして使用することがメインですが、レバーを入れ替えるだけで車内の状況に関わらず後方を確認することができます。
■プロパイロット
プロパイロットシステムには次のような機能が備えられています。
・前を走る車がいる時は、車速に合わせた車間距離を保つように制御
・前を走る車が停止した時は、自車も停止
・前を走る車がいない時は、ドライバーが設定した速度で定速走行
・車線の中央付近を走れるようにステアリングを制御してドライバーをサポート
これらのように、狭い駐車枠に停めなければならない場合や、後方の視界を確認したい時、高速道路を安定して走行したい時などに、ドライバーをしっかりとサポートするシステムがふんだんに盛り込まれているのがエクストレイルです。
エクストレイルの不具合・リコール情報
日産が発表したエクストレイルの不具合・リコール情報の中で新しいものをご紹介します。
《2016年12月16日に届け出たエクストレイルの不具合・リコール》
・不具合の内容
ABSアクチュエータにおいて、ギヤポンプ内部のオイルシール成形時の温度管理が不適切なためオイルシールの硬度が低くなっているものがあります。
オイルシールにブレーキ液が浸透してシール性能が低下し、ブレーキ液がアクチュエータ内部に漏れ、電気基板に浸入すると、システム異常となります。
ABSおよびVDC警告灯が点灯して機能が停止し、最悪の場合、電気回路がショートして火災に至るおそれがあります。
・改善の内容
ABSアクチュエータの製造番号を確認し、対象の場合は当該良品と交換します。
・対象車両
型式:DAA-HNT32
車台番号:HNT32-100029~HNT32-116113
対象車の台数:15,549台
型式:DAA-HT32
車台番号:HT32-100101~HT32-103535
対象車の台数:2,569台
《2016年4月14日に届け出たエクストレイルの不具合・リコール》
・不具合の内容
バックドアのガス封入式ステーにおいて、外筒のエンドキャップ部の塗装が不適切なため、早期に腐食するものがあります。
そのままの状態で使用を続けると腐食が進行し、封入されたガスにより外筒が破損して、当該ステーが車体の外に飛び出し、路上に落下して交通の妨げになるおそれがあります。
また、バックドアを開く際に当該ステーが破損すると、周囲の人が負傷するおそれがあります。
・改善の内容
当該ガス封入式ステーを対策品と交換します。
・対象車両
型式:DBA-NT32
車台番号:NT32-000001~NT32-533957
対象車の台数:63,124台
型式:DBA-T32
車台番号:T32-000012~T32-508997
対象車の台数:16,491台
型式:DAA-HNT32
車台番号:HNT32-100117~HNT32-118505
対象車の台数:12,416台
型式:DAA-HT32
車台番号:HT32-100112~HT32-103961
対象車の台数:2,481台
■自分のエクストレイルが不具合・リコール対象かどうかを調べるには
エクストレイルの不具合・リコール情報に掲載されている車台番号の範囲の中には、対象ではない車も含まれています。自分の車が該当するかどうかは次のページから車台番号を入力することで検索できます。
車検証に記載されている車台番号が必要になりますので、あらかじめご用意ください。
■その他のエクストレイルの不具合・リコール情報
上記でご紹介した以前のリコール情報などは次のページから確認できます。
エクストレイルの不具合・サービスキャンペーン情報
リコールには至らなかったものの、メーカーが自主的に改善部品と交換するというエクストレイルの不具合情報を発表している場合は、サービスキャンペーンの対象となります。
リコールはそれ自体を改善しなければ車検に通りませんが、エクストレイルの不具合によるサービスキャンペーンについては改善をしなくても車検には影響はありません。
ただし、安全上の問題がありますので、できれば速やかに不具合を改善させておいた方が良いでしょう。
ここではエクストレイルの不具合・サービスキャンペーン情報について、新しいものをご紹介します。
《2016年4月15日に発表されたエクストレイルの不具合・サービスキャンペーン》
・不具合の内容
エアコンコンプレッサにおいて、クラッチ締結用のコイルに設けたヒューズの接合が不適切なため内部抵抗が増大するものがあります。
そのままの状態で使用を続けるとコイル部の温度が上昇して、ヒューズが溶断し、エアコンが作動しなくなるおそれがあります。
・改善の内容
当該エアコンコンプレッサのクラッチ締結用コイルを対策品と交換します。
・対象車両
型式:DBA-NT31
車台番号:NT31-303144~NT31-317465
型式:DBA-T31
車台番号:T31-300167~T31-300478
型式:LDA-DNT31
車台番号:DNT31-300700~DNT31-303816
型式:CBA-TNT31
車台番号:TNT31-300158~TNT31-300413
■その他のエクストレイルの不具合・サービスキャンペーン情報
上記でご紹介した以前のサービスキャンペーン情報については次のページから確認できます。
その他のエクストレイルの不具合情報
リコールやサービスキャンペーン対象にはなっていない、個別のエクストレイルの不具合情報についていくつかご紹介します。
・CVT(無段変速機)の不具合によって突然エンジンの回転数が上がり、走行不能になった
・CVTの不具合によって異音が発生し、止まってアクセルを踏むと急発進するようになった
・車を発進させる際にブレーキを離すと車体が数センチ前方に飛び出すため追突されたような衝撃がある
・発進時やモーターアシスト時にキュンキュンという異音が生じる
・停車状態から発進する際、クリープ現象が起こって前に進まず、アクセルを踏み込むと突然クラッチが繋がって急発進する
このようなエクストレイルの不具合も報告されています。もし少しでも異常を感じた場合は速やかにディーラーに持ち込むようにしましょう。
新型エクストレイルの登場が待ち遠しい!
モデルチェンジを重ねるたびに、燃費性能や走行性能、安全性能がどんどん進化しているエクストレイル。もはや同クラスのSUVにおいてはその地位を不動のものとしていると言っても過言ではありません。
日産は他のメーカーが取り入れていない技術を開発する力にも長けていますので、次はどんな機能が追加されるのか、新型エクストレイルの登場が今から待ち遠しいですね。