根強い人気のホンダ・オデッセイ、人気のポイントやよくある故障などをご紹介!

ミニバンのパイオニア的存在のホンダ・オデッセイ。発売から20年以上経過しても未だにコアなファンが多く、根強い人気を誇っています。オデッセイの人気のポイントやよくある故障、修理費用の目安などをご紹介します。

オデッセイの魅力はどこに!?


シビックにアコード、プレリュードなど、それまでホンダのイメージはどちらかと言うと「セダンやクーペタイプのスポーツモデルメーカー」でしたが、1994年、オデッセイの登場によってそのイメージはガラリと変わりました。

■3列シートながら車高が低い!

ミニバンというとある程度の車高があるのが一般的ですが、オデッセイは車高が低い車です。乗りやすさを狙ったものなのか製造工場などの理由でそうなったのかは定かではありませんが、この狙いが当たりました。

乗用車の感覚で乗降や運転できることや、低床によって重心が低くなったおかげで安定した走りを可能にしました。

「車高が高いので安定性に欠け、段差では揺れるしカーブでは横Gに弱い」
「車高が高いので風の影響を受けてしまう」

といったミニバンの弱点を解消したのです。

特に3代目からはより低床化・低重心化が図られ、機械式の立体駐車場にも対応できるサイズになっています(ただし現行の5代目ではスライドドアの採用により乗用車並みの低車高さではなくなっています)。

■エクステリアが洗練されていてカッコいい!

よくホンダ車のエクステリアは都会的で洗練されていると言われます。オデッセイにおいてももちろんそれは継承されており、ミニバンとは思えないカッコよさは「見た目で決めた」という人が続出するほどでした。

■優れた燃費性能!

ハイブリッドではJC08モード26.0km/L、ガソリン車でも同14.0km/L(いずれもグレードにより多少異なります)など、優れた低燃費性能を兼ね備えています。

■振幅感応型ダンパー!

車が受ける振動が小さい時は柔軟に吸収、コーナリング時など大きな動きには減衰力を高めるといったダンパーが採用されています。これにより安定感やしなやかさが飛躍的に向上しています。

オデッセイの魅力はまだまだありますが、この辺りで本題のよくある故障や修理費用の目安をご紹介して行きます。

オデッセイによくある故障や修理費用の目安は!?


オデッセイではどのような故障が多いのでしょうか?修理代が高額になってしまうケースもあるようです。

■AT(オートマチックトランスミッション)の故障

特に3代目RB1型によく起こると言われている故障ですが、ATの故障によって

・アクセルを踏み込んでもスピードが上がらない
・変速時などに「滑る」ような感じがする
・一定の速度に達するとエンジンの回転数が大きく落ちる
・変速時に金属が擦れるような音がする

などといった症状が現れます。

こうなるとATの交換が必要になるのですが、作業工賃を合わせると30万円程度の高額な修理費用となってしまいます。

■触媒の劣化

床下から「カラカラ」「ガラガラ」のような異音が出るようになることがあります。

これは、もともと触媒の作りが悪いことが原因と言われていて、経年劣化で内部が破損してしまうというものです。

特に走行距離が多いオデッセイにありがちで、触媒の交換をすることになるのですが、およそ10万円~15万円程度は見積もっておく必要があります。

■パワステポンプの故障

パワーステアリング機構において油圧を供給するためのポンプをパワステポンプ(パワーステアリングポンプ)と言いますが、ここが故障(破損など)してしまうことで突然ステアリングが重くなってしまうというものです。

パワステポンプだけでなくリザーバタンク、ホース類なども同時に交換することになりますので、修理費用としては作業工賃込みで6万円~7万円程度は見ておいた方が良いでしょう。

■スロットルボディの汚れや不調

エンジンに取り込む空気量を調節する役割を担っているのがスロットルボディです。

長年乗っているとスロットルボディ内に汚れが蓄積したり、動作不良を起こすようになってしまい、アイドリング中にエンストを起こしたり、回転数が不安定になるといった症状が現れます。

スロットルボディを洗浄してもらうという手もありますが、古い年式の場合は交換してしまっても良いでしょう。

交換費用は作業工賃を含めて5万円~6万円ほどを見ておきましょう。

■カーナビの故障

純正カーナビ(インターナビ)が故障してしまい、全く使えなくなってしまうというものです。

原因は分かっていませんが、特にプログラムを更新する際「電源を落とさないでください」と表示されたままフリーズしてしまうことが多く、そうなるとディーラーで修理してもらうしかないようです。

修理費用としては作業工賃も含めて7万円~9万円程度を見ておいた方が良いでしょう。

このように、オデッセイの故障には修理費用が高額になってしまうものが多いようです。

オデッセイのその他の故障

そのほか、修理費用はさほど高額にならないものの目立つものとしては

・アシストグリップ(乗降時に掴む取っ手)が外れてしまう
・ウォッシャー液がウィンドウの途中までしか届かない
・オイルシールに欠陥がありエンジンオイルが滲んでしまう
・はめ込み式のドアミラーカバーが外れてしまう

などが挙げられます。

ドアミラーカバーなどは車中にいると気づかないものですが、何かしら異常を感じたら安全なところに車を停め、解決しない場合はディーラーやお客様センターなどに相談することをお勧めします。

年式や走行距離によっては買い替えを検討しよう!


オデッセイは魅力たっぷりの乗りやすいミニバンです。

洗練されたスタイリッシュな外観はもちろん、ハイブリッドの登場やホンダの安全技術Honda SENSINGの搭載、プラズマクラスター技術搭載のフルオートエアコンなど、改良を重ねてどんどん進化しています。

一方で、今回ご紹介したように初代~3代目などでは比較的高額な修理費用が必要になる故障も少なくありません。

長く乗り続けたい車ではありますが、年式や走行距離によっては思い切って買い替えを検討することも必要かも知れません。

逆に、これからオデッセイの購入を検討している方はぜひ、その名(オデッセイ=長い冒険・旅)が示すように、ぜひ長い間、安全で快適なオデッセイライフを楽しんでください。