ヴェルファイアの魅力とよくある故障について

2015年1月にフルモデルチェンジが行われたトヨタの人気大型ミニバン・ヴェルファイア。人気のポイントやよくある故障、修理費用の目安、買い替えが必要になった場合に備えてしておきたいことなどをご紹介します。

クールな情熱を持つクルマ・ヴェルファイア!


Velvet(物静かな)とFire(炎)を掛け合わせて名付けられたVELLFIRE。「クールな情熱を持つクルマ」として2008年5月に初代が発売されました。

上品さや洗練さを売りとしたアルファードに対して、力強さや先進性を売りとしたヴェルファイアは、その姿形からもアルファードと兄弟関係にあることが分かります。

人気のポイントとしては

・後部座席のカーテンエアバッグも標準装備されていて安全性が高い
・とにかく車内空間が広く、3列目でもゆったりと座ることができる
・ハイブリッド車においては19.4km/Lと低燃費性能が向上している
・巻き込み警報機能があり障害物を検知すると警報で知らせてくれる
・レーダークルーズコントロールでは100km/hまでの追従走行が可能

などが挙げられます。

もちろん、車体が大きいですからどっしりとしていて走行に安定感もありますし、2.5Lでは182馬力、3.5Lでは280馬力と力強さも十分に兼ね備えています。

ただ、逆に小回りが利かないため大型ミニバンの運転に慣れていない人にはやや難しいことや、グレードによっては9.5km/Lまで燃費が落ちることなどのマイナスポイントもあります。

とは言え快適さや存在感、運転のしやすさなどはやはりトップクラスですので、ファミリー層や普段から多人数で車に乗る人には特に好まれている車です。

そんなヴェルファイアによくある故障とその修理費用などをご紹介します。

ヴェルファイアによくある故障と修理費用の目安は?


ヴェルファイアではそこまで修理費用が高額になってしまう故障はあまり聞かれませんが、それでも数万円単位の故障はいくつか報告されています。

代表的なものをご紹介します。

■電動スライドドアの故障

特に初代ヴェルファイアで多数報告されていたのが、この電動スライドドアの故障です。

特に開閉時に作用するセンサーの故障が最も多く、ドアが開ききらない(傾斜がある場所では徐々に閉じてしまう)というトラブルが何度もあったようです。

ほかにも開閉時に異常に大きな音がするなど、初期に製造されたヴェルファイアはこの電動スライドドアに関する故障が多いことで有名です。

センサーのみの交換であれば作業工賃も含めて2万円~3万円程度、もしワイヤーやモーターなども故障してしまっている場合は同5万円~6万円程度の費用がかかるでしょう。

■リヤサスペンションのショックアブソーバー

ショックアブソーバーとは振動を減衰させる装置のことで、単にショックと呼ばれたりもします。

ヴェルファイアは約2tもある車重をコンパクトカーなどと同じ構造のサスペンションで支えているため傷みが激しく、特にリヤサスペンションのショックが抜けてしまい、オイル漏れなどを起こしてしまうことがあります。

走行中にふわふわした感覚を覚えたら、ショックが抜けている可能性があります。

ショックの交換自体は作業工賃を入れても2万円いかないと思いますので、気になったら交換しておいた方が良いでしょう。

■スターターモーターの故障

バッテリーは問題ないのにモーターが回らずエンジンがかからなくなってしまうという現象です。

これはスターターモーター自体の構造に欠陥があることが原因で、さらに当たり外れもあるようです。

運悪く当たってしまった場合はスターターモーターの交換をすることになるのですが、費用としては作業工賃も含めて4万円~5万円、リビルト品でもほとんど変わらず3万5000円~4万5000円程度になります。

旅行中などにこのような症状が出てしまっては困ってしまいますので、もし保証期間内であればスターターモーターが故障する前にディーラーで交換してもらうことをお勧めします。

■電動スライドドアの雨漏り

車体とドアの隙間はゴムパッキンで塞がれているのですが、このゴムパッキンが剥がれやすかったり、摩擦による劣化の速度が早かったりします。

気づかずに乗り続けていると徐々に雨などの水滴が車内に染み込んで来たり、ドアが閉まりづらくなるなどの症状が現れます。

ゴムパッキンは長いほど高くなる傾向にありますので、特に大きなドアを持つヴェルファイアでは作業工賃も合わせると片側1万5000円~2万円、両側で3万円~4万円程度を見ておきましょう。

■ブレーキパッドの異常摩耗

特に多いのが、リヤのディスクブレーキが引きずりを起こすことでブレーキをかけていない時でもかかっているのに近い状態となってしまい、ブレーキパッドが異常摩耗してしまうという症状です。

金属音が聞こえるようになってから気づくことが多いため、ほとんどのケースでブレーキパッドの交換、クリアランス(間隔)調整などを行う必要があります。

費用としてはブレーキパッド1組につき作業工賃込みで2万5000円程度を見込んでおきましょう。

そこまで高額でないとは言え、立て続けに故障があるとボディブローのように効いて来そうですね。

そのほかの故障についての情報

特に多いという訳ではありませんが、次のような単発(個別)の故障も報告されています。

・前方のスピーカーから突然バリバリバリという大きなノイズが鳴る
・走行中にナビが突然ブラックアウトしてしまう(数秒で回復)
・窓が開いていないのに開いている旨の警告が表示される
・凹凸がある道路を走行中にダッシュボードがミシミシときしむ
・停車時にアイドリングが不安定になりガタガタと振動する
・高速道路を走行中に点火コイルの不良によってエンジンが停止してしまう

このようなものです。

もし運転をしていて少しでも違和感を覚えたら、直ちに走行に問題がなかったとしても念のためディーラーに持ち込んで点検してもらいましょう。

買い替えor修理?迷った時のために愛車の価値を知っておこう!


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そんな時のために「今の愛車の価値」を知っておくことも大切です。

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