プリウスは故障が多い?少ない?プリウスの故障しやすい箇所や修理費の目安などと併せて解説!

トヨタ自動車の人気車種の一つプリウス。ハイブリッド車の先駆けとも言える車種ですが故障に関してはどうなのでしょうか。ユーザーの声を元に、プリウスの故障のしやすさ・しにくさ、比較的故障が多い箇所、修理費用の目安などをまとめていきます。

プリウスってどんな車?

プリウスはトヨタ自動車が製造・販売を行っているハイブリッド車です。

1997年の発売当初は小型5ナンバー4ドアのセダンで「世界初の量産ハイブリッド自動車」として一躍脚光を浴びました。

以来20年間、5ドアハッチバックに3ナンバー、4輪駆動システムの導入、「α」「V」「C」の登場など、マイナーチェンジやフルモデルチェンジを繰り返して、現在は4代目がメインで販売されています。

2016年度の新車販売台数では4年ぶりに1位に返り咲くなど勢いを盛り返しているプリウスですが、ネット上ではプリウスが故障しやすいという情報や、一方で故障しにくいという情報もそれぞれ見かけます。実際のところどうなのか?

まずはプリウスユーザーの声を中心にご紹介して行きます。

プリウスは故障しやすい?しにくい?


プリウスは果たして故障しやすいのか?それとも故障しにくいのか?実際に乗っている人や過去に乗っていた人の声をまとめてみましたので、参考にしてみてください。

■プリウスに故障しにくい印象を持つ人の声

「過去に代車で30万kmオーバーの初代プリウスに乗ったことがありますが、足回りから若干の異音はしましたが特に問題なく普通に乗れました。」

「2代目プリウスに10年ほど乗りました。10万kmを超えていましたが、特に故障という故障はありませんでした。」

「1代目~3代目とプリウスに乗り継いでいます。これまで全く大きな故障などはなく、快適に乗ることができています。」

「初めてプリウスを購入しました。5年目になりますが、心配していた初期不良や異音などもなく、今でも絶好調です。」

代車に関しては、整備工場がしっかりと点検・整備を行っていたため問題なく乗ることができたのかも知れませんが、その他の人は5年、10年乗っていても特に目立った故障などはプリウスに発生していないようです。

■プリウスに故障しやすい印象を持つ人の声

「納車して3日目で警告が出てバッテリーに不具合が見つかって交換しました。30km程度しか走っていないのに…。」

「購入から3ヶ月後にエンジンからガタガタ…という異音や振動を感じるようになりました。保証期間内だったので無料で修理してもらえましたが、ショートトリップ走行(暖気不足・短距離)の繰り返しが原因では?と言われました。」

「運転中に突然ピーという音とともにハイブリッドシステムチェックと表示され、焦りました。バッテリーの劣化とのことで修理をしました。」

「家族と旅行中に、突然警告音が鳴ってブレーキがかかったような状態になってしまい、そのまま停止してしまいました。路肩に寄せるだけで精一杯でした。」

「それまで問題なかったのに、ある日急にステアリングが重くなりました。詳しいことは分かりませんがアシストモーターの故障らしく、8万円の出費でした。」

このようなプリウスの故障を経験した人もいるようです。

納車3日後のバッテリーの不具合というのはまさに「外れ」を引いてしまったと言えるかも知れません。

ただこの場合は保証によって無料で交換してもらえるはずですので、以後同じようなトラブルが続かない限り、プリウスの故障というよりも初期不良となるでしょう。

プリウスで故障が多いと言われている箇所は?

プリウスの故障の中でも比較的多いと言われている箇所がありますので、プリウスが故障した場合の修理費用の目安と共にご紹介します。

■ウォーターポンプ

プリウスにはガソリンエンジンとは別にハイブリッドシステムのインバーターを冷却するためのウォーターポンプがついています。インバーターとは直流電流を交流電流に変換する装置のことで、作動している間は熱が発生します。

「ハイブリッドシステム警告灯」が点灯する原因として最も多いと言われていて、最悪のケースではインバーター自体を交換しなければならなくなってしまいます。

インバーターの交換には50万円など大きな費用が必要となりますので、プリウスに故障症状が発生しないように、定期的なメンテナンスをしっかりと行うようにしましょう。

■雨漏り

2代目プリウスからハッチバックになりましたが、特に3代目で目立ったのがハッチバックのゴムパッキンの劣化による雨漏りです。

部品の交換自体は数千円程度で済みますので、作業工賃を加味してもそこまで高い修理代にはなりませんが、ハッチバックに乗っている人は注意しておきたいところです。

■ガス欠

ガソリンタンク内には残量を計る「レベルゲージ」がついていて、それによって運転席パネルの燃料残量計が表示される仕様になっています。

このレベルゲージが故障してしまうと実際に残っているガソリンの量と違う表示がされてしまうため、気づかずに乗り続けてガス欠を起こしてしまうというパターンです。

もしプリウスのレベルゲージが故障してしまった場合、純正部品に交換するとなると修理代は10万円程度を見込んでおいた方が良いでしょう。

■バッテリーの劣化

プリウスには2種類のバッテリーが搭載されています。1つは普通のバッテリーで、エンジンをかけたり音楽を聴いたりライトを点灯させたりといった場合に消費されるものです。

そしてもう1つがハイブリッドシステム用のバッテリーです。

このバッテリーには13のセルがあり、そのうちの1つでも異常をきたすとチェックランプが点灯してしまいます。

異常をきたしたセルのみを交換することはできませんので、バッテリーをまるごと交換しなければなりません。この場合のプリウスの故障修理費用としては20万円近くを見込んでおいた方が良いでしょう。

■アシストモーター

前の項目でも見かけましたが、プリウスのアシストモーターの故障も比較的多いと言われています。

プリウスには燃費向上の一環として電動パワステ機構が備え付けられていて、電動モーターによってアシストされています。

このアシストモーターが故障してしまう前兆として、急にステアリングが重くなったり、異音や振動を感じるようになったります。

その時点でディーラーに持ち込んで修理をする必要があるのですが、この場合のプリウスの故障修理費用としては7万円~9万円程度を見込んでおいた方が良さそうです。

このような箇所は比較的プリウスで故障が多いと言われている箇所です。また、ここにはありませんがコンプレッサーの交換なども費用が高めになってしまいます。

■コンプレッサーの交換

普通車と違い、ハイブリッド車のエアコンはエンジンから動力をもらわず、コンプレッサーの中にモーターを内蔵して作動させています。

コンプレッサーのリビルト部品(再生部品)は流通量が少なく、また一般的な整備工場では修理ができないところも多いため、部品代と修理代が高くついてしまう傾向にあるのです。

コンプレッサーの交換となると部品代だけで20万円以上かかり、作業工賃も含めるとこのケースでのプリウスの故障修理費用については、多めに見積もっても30万円程度は見ておいた方が良さそうです。

もしもプリウスが故障してしまったら、どこに問い合わせれば良い?

定期的に点検・整備を行っていても、プリウスの故障はいつ起こるか分かりません。万が一の場合に備えて、ディーラーの連絡先を控えておきましょう。

またトヨタは、サービスカードを持っている人のメンテナンス情報を全国にあるトヨタのお店で共有しています。もし出先で故障してしまった場合でもすぐに連絡できるようにしておきましょう。

トヨタ公式サイト「故障かなと思ったら

プリウスは故障しやすいわけではないが修理費用は高め!


全体的に見ると、プリウスは故障しやすいというよりも、むしろ故障しにくい印象を受けます。

ただ、ハイブリッド車の構造は普通車とは大きく異なりますので、修理費用に関しては高めになってしまう傾向があるようです。

とはいえ出費を惜しんで重大な事故などを招いてしまっては元も子もありません。

警告音や警告灯、異音や振動といった異常を少しでも感じたら、そのまま走行せずに、プリウスの故障を疑ってできるだけ早くディーラーに持ち込むか、相談するようにしましょう。