ヤナセの車検や認定中古車はなぜ高い!?その理由が知りたい!

「車検の見積もりをヤナセに依頼したら予想よりも高くて驚いた」「認定中古車を買おうと思ったが、他の中古車販売店よりヤナセは30万円以上高かった」など、ヤナセで似たような経験をされた方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。ヤナセはなぜ高いのかを詳しく解説していきます。

ヤナセの車検は本当に高いの!?

ヤナセといえばベンツをはじめアウディ、BMW、スマート、ゴルフ、フォルクスワーゲンなど様々な輸入車を取り扱っているディーラーです。

初めての輸入車をヤナセで購入し、いざ車検が近づいてきたので見積もりを依頼したら、予想をはるかに超える金額で驚いたという方は決して少なくないようです。

とはいえ輸入車ですので、町の整備工場などに依頼して良いものか悩んでしまい、結局どうしようもなく、高い値段でもヤナセで車検を受けたという方も多いでしょう。

実際ヤナセの車検費用は高く、国産車のおよそ1.5倍程度は見ておいた方が良いと言われていますし、そもそも輸入車のディーラー車検は車両本体価格の10分の1程度が目安とも言われています。

つまり500万円の車で50万円、1,000万円の車で100万円は見積もっておいた方が良いということです。

もちろんこれは場ではなく「それくらいだと思っておいた方がショックを受けない」ということですが、どうして輸入車のディーラー車検は高くなってしまうのでしょうか。

ヤナセの車検が高くなってしまう理由


ヤナセの車検が高くなってしまうのには、きちんとした理由があります。その理由の中で、特に価格に影響するものをご紹介します。

(1)国産車よりも部品が高い

ディーラーで車検を受けることのメリットの一つは「純正部品」を使用できるということです。輸入車の場合純正部品は輸入されることになりますので、それだけでも割高になってしまう上、為替の変動の影響を受けることもあります。

(2)作業工賃が高い

整備士一人あたりの人件費が高いほか、作業工賃の価格設定に関わる時間単価が、国産車のディーラーや一般的な整備工場の整備士と比べて2,000円~3,000円ほど高いと言われています。

近年ではディーラーでも当日車検を行ってくれるところが増えてきましたが、ヤナセのような正規ディーラーはメーカーの信頼に直接関わるため、高品質のサービスを提供するためにきちんと時間をかけた点検作業を行います。

そのため、どうしても作業時間が長くなってしまう傾向があり、その分の作業工賃も高くなってしまうことが多いという訳です。

(3)部品の交換頻度が高い

上記の2つに加えて、輸入車は耐久性よりも走行性能を重視して作られている傾向が強いため、耐久性を重視している国産車と比べるとどうしても部品の交換頻度が高くなったり、部品数が多くなったりしてしまいます。

(4)高い品質を維持するための予防整備

劣化が著しくなく、まだ使用できる部品であっても安全を最優先させるために新品に交換しておくというケースもあります。

例えばブレーキパッドなどは直接安全に関わるパーツです。

そのため、仮に2万kmごとに交換するとして、前回交換時からまだ1万5,000kmしか走行していなかったとしても、安全のため交換を推奨するというものです。

このような理由から、ヤナセの車検は高くなってしまうようです。しかし正規ディーラーとしてメーカーの信頼を損ねるわけにはいきませんので、その分しっかりと点検・整備を行ってくれると言えるのではないでしょうか。

ある程度ヤナセに高い費用を出してでも、安全性や品質を「買う」と考えれば印象は少し違ってくるかもしれません。

ヤナセの車検でかかる費用はどれくらい?


ヤナセの車検は3つのコースが用意されていて、年間走行距離や予算に応じて選べるようになっています。

《ヤナセタイムリー車検》

・年間走行距離5,000km以下の方におすすめ
・56項目の点検
・日常点検
・メーカーテスター診断
・完成検査

《ヤナセセレクト車検》

・年間走行距離10,000km以下の方におすすめ
・タイムリー車検の実施項目
・エンジンオイル、フィルター交換
・ブレーキ交換
・ワイパー交換(フロント、リア)
・エアコンフィルター交換

《ヤナセプレミアム車検》

・年間走行距離10,000km以上の方におすすめ
・セレクト車検の実施項目
・フロントブレーキパッド交換
・フロントディスクローター交換
・エアコンチャコールフィルター交換
・バッテリー交換

このような内容になっています。
具体的な費用については、ベンツの車検費用を例に見てみましょう。

ベンツの車検費用

■自動車重量税 3万2,800円(1,5t~2t)
■自賠責保険料 2万5,830円(2年分)
■検査手数料  1,800円(印紙代)

基本的な車検費用はこれだけですので、6万円程度で済みます。

ただし基準をクリアするためには点検・整備が必要となり、そこで部品の交換や作業工賃などが発生してくるため、ヤナセの車検は高くなってしまうのです。ベンツの車検は、目安として30万円程度は見ておいた方が良いでしょう。

ヤナセ以外に車検に出す際の注意点

町の整備工場などでも、輸入車の車検を受け付けてくれるところは多数あります。特にベンツやBMWなど、日本でも流通量の多い車種であれば問題なく受け付けてくれます。

しかし、スマートやゴルフといった少し特殊な車種については、正規ディーラーであるヤナセの方が値段は高くても安心かも知れません。

また、もしヤナセ以外に車検に出す場合は、輸入車を扱っている実績が少なかったり、整備士の技術力が不明だったりするような業者は避けた方が無難です。

ヤナセの認定中古車とは?


次は認定中古車についてです。ヤナセの認定中古車とは、簡単に言うとディーラーが直営している中古車販売のことです。

ヤナセは近年中古車販売にも注力しており、車の販売総数の45%ほどが中古車販売と言われています。輸入車を購入する選択肢が広がり、消費者にとってはこれまでよりも購入のためのハードルが下がったと言えます。

ヤナセの認定中古車はディーラー直営ということもあり、販売されている車もコンディションが良いものが多く、また修復歴などがあってもしっかりと点検・整備されています。

例えば普通の中古車販売店では行わないような、「タイヤの山が残っているのに交換してから販売する」あるいは「ブレーキパッドなどの見えない部分もしっかり交換してから販売する」といったことまで、認定中古車では行われているケースがほとんどです。

特に輸入車の中古車を購入するとなると、故障などのトラブルの不安がありますが、ヤナセの認定中古車を選べば安全性・安心感という面においては一般の中古車販売店と比べても信頼できると言えます。

ヤナセの認定中古車は高い!でも安全性や品質を優先するなら…?


ヤナセの認定中古車は安全面や安心感では高い信頼を得られますが、デメリットがあります。

それは「一般的な中古車販売店で買うよりも高い」ということです。

しかしながら、前述のようにタイヤ交換や見えない部品の交換などしっかりとメンテナンスした上で販売していますので、車本体と共に安全性や品質を「買う」という捉え方であれば、たとえヤナセの認定中古車が高くても納得できるかも知れません。

安さ重視か、それとも安全性・品質重視か、どちらを天秤にかけるかということになってくるとは思いますが、輸入車に初めて乗るという方や、車の知識に自信がない方などは、高い値段でもヤナセの認定中古車を購入する方が良いかもしれません。

ただ、一つ注意点として「認定中古車だから壊れにくい」ということはありません。

輸入車、特にベンツなどは個体差が大きいと言われていますので、しっかり点検をすれば故障などのリスクは低くなっていくものの、決して壊れないとは言い切れませんので、それを踏まえた上で購入するようにしましょう。

最後に

今回はヤナセの車検や認定中古車がなぜ高いのかについて解説をしてきました。

中古車を安く手に入れることももちろん大切ですが、ヤナセの車検や認定中古車を選べば、値段が高いというデメリットと引き換えに、安全性や安心感といったメリットが得られるという点を、ぜひとも忘れないでください。