プリウスの魅力とは
1997年に世界初の「量産ハイブリッド自動車」として発売が開始されたプリウスは、現在主流になっているハイブリッド自動車のパイオニア的存在です。
最大の魅力は何と言ってもその「燃費の良さ」で、2015年に発売された4代目プリウスでは、JC08モード燃費がグレードEで40.8km/L、その他のグレードでも37.2km/Lという低燃費を実現しています。
*JC08モードとは?
1Lの燃料で何km走行できるかを、複数の走行パターンによって測定し算出する方式です。
安全性能も大きく向上していて、特にグレードAは300万円と高価ですが、最先端の安全装備がほぼ一式搭載されていることからも、人気が高いグレードとなっています。
もしそこまでの予算がないという方でも、グレードEやSにオプションとしてプリクラッシュセーフティ(衝突被害軽減ブレーキ)をつけることも可能です。
10万円程度でつけることができますので、万が一のケースを考えるとぜひ付けておきたいオプションです。
*プリウスのグレードについて
4代目プリウスはグレードの低い順に「E・S・A・Aプレミアム」となります。それぞれのグレードについて詳しくはトヨタのウェブサイト「プリウス」をご確認ください。
このように安全性、低燃費性などの面で大きく信頼を得ているプリウスは、街を歩けば必ずと言っていいほど見かける大人気車種の一つです。
ただ、やはり機械である以上、プリウスのリコールやその他の不具合などはどうしても発生してしまうものです。それらの中でもごく最近の代表的なものをご紹介して行きます。
プリウスの不具合・リコール情報
まずはトヨタが国土交通省に届け出たプリウスの不具合・リコールの中でも時期が新しいものを2つ、ご紹介します。
*リコールとは?
欠陥があると分かった製品に対して生産者がそれを公表し、無料で回収・修理をすることを言います。
《平成28年10月12日に届け出たプリウスの不具合・リコール》
■不具合の内容
パーキングブレーキのケーブルの固定方法が不適切なため、振動によってケーブルがレバーから外れ、駐車ブレーキが作動しなくなるおそれがある。
■対策
該当する車両はすべて「パーキングケーブルのダストブーツ先端部」にクリップを追加する。
■対象車両の詳細
平成27年(2015年)~平成28年(2016年)に生産したプリウスの一部車両
プリウス
型式:DAA-ZVW50
車台番号:ZVW50-6000001~ZVW50-6062465
対象車の台数:62,409台
プリウス
型式:DAA-ZVW50
車台番号:ZVW50-8000001~ZVW50-8039171
対象車の台数:39,145台
プリウス
型式:DAA-ZVW51
車台番号:ZVW51-6000001~ZVW51-6045314
対象車の台数:45,297台
プリウス
型式:DAA-ZVW51
車台番号:ZVW51-8000001~ZVW51-8028093
対象車の台数:28,081台
プリウス
型式:DAA-ZVW55
車台番号:ZVW55-8000001~ZVW55-8037580
対象車の台数:37,558台
《平成28年6月29日に届け出たプリウスの不具合・リコール》
■不具合の内容
燃料蒸発ガス排出抑制装置における、樹脂製蒸発ガス通路の形状が不適切なため使用過程で亀裂が発生する可能性がある。長期間使用するとその亀裂が貫通し、満タン時に燃料の漏れ、燃料臭がするおそれがある。
■対策
該当する車両はすべて「燃料蒸発ガス排出抑制装置」を対策部品と交換する。
■対象車両の詳細
平成21年(2009年)~平成27年(2015年)に生産されたプリウス・プリウスPHV・プリウスαの一部車両
プリウス
型式:DAA-ZVW30
車台番号:ZVW30-0052877~ZVW30-0440673
対象車の台数:91,236台
プリウス
型式:DAA-ZVW30
車台番号:ZVW30-1000083~ZVW30-1927847
対象車の台数:519,509台
プリウス
型式:DAA-ZVW30
車台番号:ZVW30-5000005~ZVW30-5760029
対象車の台数:455,920台
プリウス・プリウスPHV
型式:DLA-ZVW35
車台番号:ZVW35-3000101~ZVW35-3072850
対象者の台数:21,283台
プリウスα
型式:DAA-ZVW40W
車台番号:ZVW40-0001002~ZVW40-0015238
対象車の台数:14,163台
プリウスα
型式:DAA-ZVW40W
車台番号:ZVW40-3000140~ZVW40-3108448
対象車の台数:74,105台
プリウスα
型式:DAA-ZVW41W
車台番号:ZVW41-0001001~ZVW41-0026602
対象車の台数:25,454台
プリウスα
型式:DAA-ZVW41W
車台番号:ZVW41-3000182~ZVW41-3381959
対象車の台数:266,736台
時期が近いものとしてはこのようなプリウスの不具合に伴うリコールがあります。
これ以外には、プリウスの不具合・リコールとしてまだ記憶に新しい方も多いかも知れませんが、2014年にHV(ハイブリッド)システムを制御するプログラムの不具合があります。
このリコールでは、単一車種では最多となる約99万7,000台が届け出されました。欧米諸国やオーストラリアなどで販売された約90万台も同様の措置を取るという、トヨタにとってはとても大きなリコールとなりました。
なお、プリウスの不具合・リコールについての詳しい情報は、トヨタのウェブサイトで確認をすることができます。
その他のプリウスの不具合について
リコールには至りませんでしたが、プリウスで何らかの不具合が見つかり、保証期間が延長となるケースもあります。
例えば平成27年7月には「ブレーキアクチュエータ」の無料修理を実施しています。
■内容
ブレーキ頻度が高く厳しい使い方をした場合、ブレーキアクチュレータの一部が摩耗し、警告灯の点灯や警告音の吹鳴、ブレーキ性能の低下のおそれがある。
■対象車両の詳細
平成15年(2003年)~平成24年(2012年)に生産されたプリウスの一部車両
型式:ZA-NHW20 および DAA-NHW20
車台番号:NHW20-0001002~NHW20-0133242/NHW20-3000002~NHW20-3589297/NHW20-7000000~NHW20-7894049
保証期間が延長になった車種やその他のプリウスの不具合情報については、トヨタのウェブサイトで確認ができます。
自分のプリウスが不具合の対象車かどうか知るためには?
自分が今乗っているプリウスが不具合によるリコールや保証期間延長などの対象になっているかどうかは、トヨタのウェブサイトで簡単に検索することができます。
なお、検索には車検証に記載されている車台番号が必要になりますので、あらかじめ用意しておきましょう。
プリウス人気はまだまだ続く!安全に・長く乗り続けるために!
1997年の登場以来、モデルチェンジするたびにデザインも洗練され、安全性能や燃費性能、操作性能など全てが進化し続けているプリウスは、今後も根強い人気が続くことが予想されます。
機械である以上プリウスの不具合やリコールのリスクは常に伴いますが、今回ご紹介したような不具合情報などを見逃してしまうと、思わぬトラブルに発展してしまう可能性があります。
大切なプリウスを安全に、そして長く乗り続けるためにも、こうしたプリウスに関する不具合・リコール情報やその他トヨタから発表される情報についてはこまめにチェックしておくことをお勧めします。