セレナで故障しやすい箇所は?修理費用の目安なども併せてご紹介!

ファミリー層に大人気の日産セレナ。車に故障はつきものですが、セレナではどの部分の故障が多いのでしょうか?セレナが故障した場合の修理費用の目安も一緒にご紹介しますので、セレナの購入を検討している方はぜひ、参考にしてください。

セレナはミニバンを牽引する存在!

いわゆるミニバン(3列シート車)と言われるクラスの中でも、1991年に発売されて以降、長年に渡って大人気なのがセレナです。

1999年にモデルチェンジした2代目からはワゴン専用車となり、5代目となった今もそのコンセプトをキープし続けています。

ファミリー層から支持を集めている大きな特徴の一つが、バラエティに富んだシートアレンジです。

例えば2列目の「スマートマルチセンターシート」では、中央のシートを運転席・助手席間のスペースまでスライドさせることができます。

これによって2列目・3列目との間に歩いて行き来できる空間が生まれたり、3列目への乗り降りをスムーズに行ったりすることができます。

また、セレナはミニバンの中でも特に早い時期にハイブリッドを取り入れたことでも有名です。

この仕様ではエンジンルームにコンパクトに収まるシステムを採用したことで、持ち味である「広い室内空間」や「使い勝手の良いシートアレンジ」をそのまま残すことに成功しました。

一般的なハイブリッド(プリウスやアクア等)と異なり簡易的な「スマートシンプルハイブリッド」と呼ばれるものですが、JC08モードにおける燃費性能は15.2km/Lと十分な低燃費性を実現しています。

そんなセレナの故障に関する情報をご紹介して行きます。

セレナで故障が多いのはどの部分!?


セレナで特に故障が多いと言われているのは「CVT」と「コンプレッサー」の2点です。それぞれ具体的に解説します。

(1)CVT

CVTとは変速装置のことで「無段変速機」または「連続可変トランスミッション」と呼ばれています。エンジンの出力をタイヤに伝える重要な部分になります。

CVTを採用するメリットとしては、

・変速ショックが少ないためスムーズに加減速できる
・燃費が向上する
・小型化しやすい

などが挙げられます。

CVTの採用は2代目からですが、特にその2代目C24型セレナにおいて導入している「ハイパーCVT」の故障が特に多いと言われています。

*2代目C24型セレナとは?

1999年6月~2005年5月に販売されたモデルで、乗用のミニバンとしては初めて両側スライドドアを採用しています。

CVTの中には専用のオイルが入っていて、メーカーは6万kmごとの交換を推奨しているのですが、実際にはもっと早く(例えば4万km等で)交換しなければ壊れる可能性が高くなってしまうというものです。

このCVTのやっかいな所はタイヤ交換のようにその部分だけを取り替えるということができず、セレナでこのような故障が発生してしまった場合は丸ごと交換(載せ替え)しなければならないという点です。

CVTは鉄の塊ですので非常に重く、もちろんディーラー等で交換をしなければなりませんので、この場合のセレナの故障修理・交換費用としては30万円以上が必要になると言われています。

C24型に乗っている場合に、

・変速ショックが出るようになった
・変速しなくなった
・Dに入れてもLOWやHIで固定されてしまう
・アクセルを踏み込んでも加速しない

このような症状が出たら要注意です。自然に改善することはありませんので、セレナの故障を疑って速やかにディーラーに持ち込みましょう。

(2)コンプレッサー

エアコンの核となるコンプレッサーもセレナで故障が多いと言われている部分です。

コンプレッサーのベルトの動力はエンジンから供給されていますので、コンプレッサーが故障してベルトが回らなくなってしまうと、エンジン自体にかかる負担も大きくなってしまいます。

最悪のケースではエンジンが始動しなくなってしまいます。

・エアコンをつけるとガラガラなどの異音がする
・冷房にしても冷えない(冷えにくい)

という場合は注意が必要です。

コンプレッサーの交換には7万円~10万円程度の費用が必要と言われていますので、もし少しでも違和感があればできるだけ早くディーラーに持ち込みましょう。

その他、セレナで故障しやすいと言われている箇所


上記でご紹介した以外にも、セレナには比較的故障が多いと言われている箇所があります。

■ハイマウントランプ

ブレーキを踏んだ際にブレーキランプとは別に後続車に「ブレーキをかけた」ことを知らせるランプです。特に3代目C25型のセレナではこの故障が多いと言われていて、故障してしまうと車検に通らないなどのリスクがあります。

部品の交換代は目安として2万円~4万円程度になります。

*3代目C25型セレナとは?

2005年5月~2010年11月に販売されたモデルで、広い室内空間や運転のしやすさ、シートアレンジの豊富なバリエーションなどが人気を呼び、ミニバン年間販売台数No.1を獲得しています。

■オイル漏れ

この場合のオイルとはエンジンオイルではなく、スターターモーターと呼ばれる部分に製造時から塗られているグリスのことを指します。

エンジンルームは高温状態が続きますのでグリスが溶け出して流れ落ちてしまうというものです。

どの車にも起こり得るのですが、特にセレナの場合はエンジンルームの環境や構造、スターターモーターの性質等との相性が良くないようで、オイル漏れを起こしてしまうケースが多いようです。

軽微な漏れであればグリスを塗り替えることで改善できますが、乗り続けてしまってスターターモーターまで故障してしまうと修理費用は4万円~6万円程度が必要になります。

■ラジエーターファン

特にアイドリングをしている際は、走行風によってエンジンを冷やすことができませんので、ラジエーターファンを回して冷却をする仕組みになっています。

このラジエーターファンもセレナでは比較的故障しやすいと言われている部分で、長時間アイドリングをしているだけでオーバーヒートを起こしてしまうケースもあるようです。

ラジエーターファンと付随する部品を交換すると目安として10万円程度が必要になると言われています。

■エンジンの再始動

走行中にエンジンが停止してしまい、再始動させるためにはアクセルを軽く踏み込んだ状態でないとかからないこともあるようです。

この時の大きな原因としてはエアコンのコンプレッサーが焼き付いてしまったことが挙げられます。

修理にはコンプレッサーと併せてベルトの交換も行った方が良いとされていて、この場合のセレナの故障修理費用としては7万円~9万円程度が必要になると言われています。

スライドドアも故障が多いと聞いたけど本当?

初代セレナから導入しているスライドドアですが、特にオートスライドドアになってからは、特に故障の多い箇所と言われています。

修理の場合は、故障した部分だけではなくそこに関連するワイヤーなどの部品も交換するケースが多いようで、セレナの故障修理費用は5万円~10万円程度になると言われています。

セレナの調子がおかしいと思ったら簡易診断を!


日産のサイト上では、症状から考えられるセレナの故障の可能性を簡易的に診断できるようになっています。

故障診断チェック

上記のページ内で近くのディーラーを探すこともできますので、ぜひ控えておきましょう。

できれば故障はして欲しくないものですが、機械である以上は常にリスクが伴ってしまうものです。

もし少しでも「いつもと違うな」と感じたら、重大な事故などを招いてしまう前にセレナの故障を疑って簡易診断をチェックし、必要に応じてディーラーに持ち込むようにしましょう。