トヨタ・アクアで故障しやすい箇所や不具合情報などをご紹介!

2011年12月、量産小型ハイブリッドカーとしてトヨタから販売開始されたアクア。トヨタ全店で売られていることもあり、販売台数を着実に伸ばしています。今回はアクアの故障に関する内容をまとめています。

アクア人気の理由BEST3!

アクアは発売当初から人気があり、1ヶ月間の販売目標台数12,000台のところ実際にはその10倍もの120,000台の発注があったことでも注目を集めました。

アクアの人気の理由はどこにあるのでしょうか?たくさんある魅力の中でも人気の理由BEST3と言われているものをご紹介します。

(1)とにかく燃費が良い!

JC08モードにおいて37.0km/Lという超低燃費を実現し、2015年12月に発売された新型プリウスが発売するまで「世界一低燃費な車」として君臨していました(2017年6月のマイナーチェンジ後の燃費は同38.0km/L)。

*JC08モードとは?
従来、燃費の測定方式は1991年に国土交通省が定めた「10・15」モードが主流でしたが、2011年4月以降、国交省は新たにJC08モードを策定し、現在ではカタログなどに表記されるモードをJC08モードに統一しています。

走行パターンがある程度決められていた10・15モードとは異なり、JC08モードでは細かい速度変化で運転することができたり、エンジンが暖まった状態だけでなく冷えた状態でも走り始めることができたりするなど、「より実際の走行に近い」測定方法に変わりました。

(2)高い動力性能!

アクアは小型であることに加えてボディが軽量のため、車体重量が1,080kgしかありません。そこに1500ccというエンジンとモーター駆動が搭載されたことによって、ハイブリッドのメリットを最大限に引き出すことができます。

(3)高い走行性能!

アクアは重心が低く、ホイルベースが長いのが特徴です。車において重心が低くてホイルベースが長いということは、走行時の安定性に優れていることを意味します。

例えばセダンに近い直進走行の安定性、スポーツカー並みのコーナリング性など、まるで小型車とは思えないような走行性能を兼ね備えています。

これらの特徴に加え、プリウスよりもコンパクトでかつ低価格であるなど、トヨタの魅力が満載のアクアは、若い人からシニア世代まで幅広い人気を得ています。

アクアの故障にはどんな種類がある?


アクアでよく発生する故障の実例を、利用者の声と共にいくつかご紹介します。

スマートエントリー

「納車から10ヶ月程度しか乗っていないのですが、突然スマートエントリーが全く反応しなくなってしまいました。ドアは鍵で開きましたがプッシュスタートのためエンジンが掛けられず…。仕事に行く前だったので困りました。」

アクアの故障としてこちらのケースの発生は決して多くはないようですが、突然スマートエントリーが反応しなくなってしまうこともあるようです。

電池切れの場合を除いて、もしこのような症状が現れた時は部品の交換が必要になりますので、ディーラーに連絡をしましょう。

料残量計

「ガソリンを満タンにしても、残量計の目盛りの上部が消灯したままという症状が出ました。メーカーから部品を取り寄せて交換してもらってからは正常です。」

「満タンにしても目盛りが増えなかったのでディーラーに持ち込んだところ、燃料タンク内にあるセンサーの不具合ということでした。無料で交換してもらい、今では快調です。」

「毎日往復30km以上通勤していますが、満タンにしてから1週間くらい目盛りが減らないことがありました。ディーラーで無償交換してもらいました。」

燃料残量計が正常に反応しないというアクアの故障に関する口コミは意外と多いのですが、これは製造時期によって燃料タンク内に取り付けられたゲージが異なり、その中の一部にこのような不具合が発生しやすいものが含まれていたようです。

ドアミラー

「片側のドアミラーだけ急に折りたためなくなってしまいました。たまに正常に折りたためることもあるのですが、なぜなのか分かりません。」

「左の電動格納ドアミラーが、スイッチを押しても反応しなくなってしまいました。」

ドアミラーの格納に関するアクアの故障トラブルは、両側同時というよりも片側だけに発症することが多いようです。原因は劣化による不良であることが多く、保証期間内であれば無料で修理をしてもらうことができます。

このようにアクアには軽微な故障は散見されますが、2017年7月現在までアクアはリコールなどの大きなトラブルもなく順調に来ています。

ただ、車にはどうしても個体差が出てしまいますので、中にはバッテリーの放電不良、電圧の変換不良、インバーターの発熱異常といった「ハイブリッドカー特有のトラブル」などに遭遇してしまう人もいる可能性はあります。

トヨタが公表しているアクアの故障・不具合について


トヨタのサイトでは、リコールまではいかないアクアの故障・不具合情報を「サービスキャンペーン」として掲載し、対象車両については無料修理などの対応をしています。

アクアのサービスキャンペーン情報(2014年発表)

1:事象

シフトロック機構において、本来ブレーキペダルを踏むことでシフトロックが解除され、PレンジからDレンジまたはRレンジにシフトできるが、この使用方法によらず、運転中にブレーキペダルを踏まないでサービス用シフトロック解除ボタンを押しながらPレンジからシフトすると、意図せず車が動き出すおそれがあります。

2:改善内容

サービス用シフトロック解除ボタンを交換しカバーを取り付けることで、運転中に解除ボタンを操作できないようにします。また、車載の取扱書は該当ページの記載内容を訂正した取扱書と交換します。

3:対象車両

型式:DAA-NHP10
車台番号:NHP10-2000000~NHP10-2330970およびNHP10-6000000~NHP10-6295536

もしアクアに乗っていて自分の車が故障・修理の対象かどうかを調べたい時は、下記のページで車台番号を入力すれば検索可能です。

該当するリコール等の内容と実施状況の検索

車台番号は自動車検査証に記載されていますので、お手元にご用意ください。

意外と高い!アクアのエアコンの修理費用!

ハイブリッドではない車は、エアコンの動力をエンジンから得ています。具体的にはエンジン内で燃料を爆発させ、そのエネルギーをファンベルトによって汲み取り、エアコンの動力としているのです。

ところがハイブリッドカーには動力用のバッテリーが搭載されていて、エアコンの動力はこのバッテリーから得るメカニズムになっています。一般家庭などのエアコンのようにコンセントから電気を得て動いているイメージです。

・ハイブリッドではない車と違い、コンプレッサーの修理や交換などを行うには電気を取り扱うための知識が必要になる

・潤滑油がハイブリッドではない車のカーエアコンとは異なる

・発売されてからの年月が浅いためリビルト品(再利用品)がそれほど多く出回っていない

このような理由から、アクアのエアコンの故障・修理に関しては割高になってしまう傾向があります。

年式や交換部位などにもよりますが、エアコンのコンプレッサーを新品に取り替えるとなった場合、部品代や作業工賃を合わせるとアクアのエアコン故障の修理代は20万円以上かかってしまうケースもあるようです。

多方面に優れているアクアはぜひ欲しい1台!


ヴィッツ系の流れを汲んだスタイリッシュなデザイン、高い走行性能と動力性能、超低燃費性や低コスト、そして目立ったリコール等もない高品質を実現している、多方面に優れているのがアクアです。

これからも小型ハイブリッドカーの中心的存在として、より一層の進化が期待されるアクアはぜひ欲しい1台と言えるかも知れません。アクアの故障・不具合の情報は常にチェックしつつ、ハイブリットカーならではの快適なドライブを味わってください。