ヴィッツの走行性能や安全性能をチェック!
ヴィッツの現行モデルは2010年に発売されたXP130型、2013年に発売されたXP150型となり、2017年1月に2度目のマイナーチェンジが行われてハイブリッド車が新しく設定されました。
■ヴィッツの走行性能
ハイブリッドでは34.3km/L、ガソリンエンジンでも18.0km/L~25.0km/Lという超低燃費性能を実現したヴィッツですが、その他の性能も魅力的です。
・アイドリングストップ
停車時はブレーキを踏むだけでエンジンストップ、ブレーキを離すだけで素早く再始動、坂道発進時も後退を防ぐ機能が備え付けられています。
・最小回転半径4.5m
かなり小さく曲がることができますので、狭い路地、入り組んだ路地、縦列駐車、車庫入れ、Uターンなど様々な場面で活躍します。
・モードスイッチ
ハイブリッド車に設定されていて、スイッチ一つでドライブモード(燃費優先の走り)、EVドライブモード(モーターのみでの走行)などを使い分けることができます。
・クルーズコントロール
高速道路など一定の速度で走り続けられる場面において、アクセルを踏まなくても定速走行してくれるシステムです。
■ヴィッツの安全性能
検知センサーにはレーザーレーダーと単眼カメラを併用されています。この「2種類の目」から得られる情報に基づく統合的な制御によって、事故の回避・衝突被害の軽減を図ります。
・プリクラッシュセーフティシステム
先行車を検出し、衝突が予測される場合には警報で注意を促すほか、強力なブレーキアシストや自動ブレーキなどあらゆる方法で衝突回避または被害軽減をサポートします。
・レーンディパーチャーアラート
道路上の白線や黄線を認識して、ウィンカーを出さずにレーンを逸脱思想になった時に警報とディスプレイ表示によって注意を促します。
・ドライブスタートコントロール
シフトの入れ違い、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進の抑制や衝突時の被害軽減を図ります。
・VSC&TRC
滑りやすい路面を走行中や、障害物等を回避するための急ハンドル時などに、車体の横滑りを抑制するVSC、発進時や急加速時にタイヤの空回りを軽減するTRCが搭載されています。
このように、走行性能のみならず安全性能も大きく向上しているのが現行モデルのヴィッツです。
続いて、不具合やリコール情報について見て行きましょう。
ヴィッツのリコール情報
ヴィッツは比較的エアバッグ関連のリコールが多くなっています。ここでは2015年以降に発表されたリコール情報を新しいものから順にご紹介します。
《2017年3月31日開始のリコール》
■不具合の内容
運転者席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の吸湿防止が不適切なため、温度および湿度変化の繰り返しによりガス発生剤が劣化することがあります。
このため、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがあります。
■改善の内容
全車両、予防的措置として当該インフレータを改良品と交換します。
《2016年11月1日開始のリコール》
■不具合の内容
助手席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の吸湿防止が不適切なため、温度および湿度変化の繰り返しによりガス発生剤が劣化することがあります。
このため、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがあります。
■改善の内容
全車両、予防的措置としてエアバッグインフレータまたはエアバッグアッセンブリを改良品と交換します。
なお、交換用部品が不足した場合には、助手席エアバッグの機能を停止するとともに、助手席サンバイザ部に当該エアバッグが作動しない旨の警告を表示します。
《2015年11月25日開始のリコール》
■不具合の内容
助手席用一段展開制御式エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損して飛び散り、出火したり乗員が負傷するおそれがあります。
■改善の内容
全車両、当該インフレータを新品と交換します。なお、交換用部品が不足した場合は、助手席エアバッグの機能を停止するとともに、助手席サンバイザ部に当該エアバッグが作動しない旨の警告を表示します。
《2015年10月22日開始のリコール》
■不具合の内容
運転席ドア部のパワーウィンドウスイッチにおいて、スイッチ潤滑用グリースの塗布方法が不適切なため、グリース量が不足しているものがあります。
そのため、端子摺動部から出る摩耗粉と水分等の浸入により短絡回路が形成され、端子が発熱して当該スイッチおよび周辺の樹脂部品が焼損し、最悪の場合、火災に至るおそれがあります。
■改善の内容
全車両、当該スイッチの端子間抵抗の導通を点検し、異常のみられるものは対策品と交換し、正常なものについては接点部に耐熱性グリースを適量塗布します。
また、上記の点検により、耐熱性グリースを塗布したものについて、その後、作動不良が発生した場合は、パワーウィンドウスイッチを交換します。
《2015年10月1日開始のリコール》
■不具合の内容
助手席用一段展開制御式エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、原因は判明していませんが、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがあることから、全車両、予防的措置を行います。
■改善の内容
全車両、予防的措置として、平成27年5月13日付けに含め、当該インフレータ容器の気密点検を行い、気密不良のものは、インフレータを新品と交換、または助手席エアバッグの機能を停止します。
なお、交換部品については全数回収して原因調査を実施します。
《2015年6月11日開始のリコール》
■不具合の内容
運転者席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、市場回収品を調査した結果、インフレータ容器に気密不良のものがあることを確認しました。
そのため、長期間使用する過程で大気中の水分がインフレータ内部に浸入し、ガス発生剤が吸湿してエアバッグ作動時に正常に展開しないおそれがあります。
■改善の内容
インフレータを新品と交換します。なお、取り外したインフレータは回収して不具合原因調査をいたします。
《2015年6月11日開始のリコール》
■不具合の内容
助手席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、市場回収品を調査した結果、インフレータ容器に気密不良のものがあることを確認しました。
そのため、長期間使用する過程で大気中の水分がインフレータ内部に浸入し、ガス発生剤が吸湿してエアバッグ作動時に正常に展開しないおそれがあります。
■改善の内容
インフレータ容器の気密点検を行い、気密不良のものは、インフレータを新品と交換いたします。
万が一部品が準備できない場合は準備ができるまでの間、助手席用エアバッグの機能を停止させていただくことがあります。なお、取り外したインフレータは回収して不具合原因調査をいたします。
近年ではこのようなリコール情報が発表されています。
特にヴィッツにはタカタ製エアバッグが搭載されている車両が多く、そのためエアバッグ関連のリコールが多くなっています。
年式が古い順からリコール作業を進めていることや、交換用部品の準備期間などの問題で時間がかかっているものもありますが、安全上重要なリコールですので、できれば定期的に確認しておきたいものです。
ヴィッツのサービスキャンペーン・保証期間延長等の情報
リコールには該当しない不具合等で、トヨタが無料で修理・交換を行ってくれるもの、および、保証期間延長の措置をとっているものをご紹介します。
《2015年2月6日開始のサービスキャンペーン》
■不具合の内容
(1)エンジン制御用コンピュータのアイドリングストップ用始動プログラムが不適切なため、エンジン冷間状態でアイドリングストップ後、短時間で再始動すると、エンジン回転が安定せず自動的に再始動しないことがあります。
(2)アイドリングストップ制御用コンピュータのプログラムが不適切なため、アイドリングストップ後、エンジン回転が低下する前に再始動すると、自動的に再始動しないことがあります。
なお、いずれの場合も、NもしくはPレンジにシフトし、始動操作を行うことで再始動は可能です。
■改善の内容
(1)全車両、エンジン制御用コンピュータのプログラムを修正します。
(2)全車両、アイドリングストップ制御用コンピュータのプログラムを修正します。
《2015年2月6日開始のサービスキャンペーン》
■不具合の内容
エンジン制御用コンピュータのアイドリングストップ用始動プログラムが不適切なため、エアコン使用時にアイドリングストップをすると自動的に再始動しないことがあります。
なお、NもしくはPレンジにシフトし、始動操作を行うことで再始動は可能です。
■改善の内容
全車両、エンジン制御用コンピュータのプログラムを修正します。
《保証期間延長》
■内容
冷間時の低負荷運転を繰り返すと、燃焼室のピストン上面とシリンダヘッド壁面にカーボンが堆積し、堆積したカーボン同士が冷間時に接触して異音が発生することがあります。
■保証期間
当該現象が発生し修理をご用命の場合、下記の通り無料にて修理対応致します。
【従来の保証期間】
新車を登録した日から5年または10万Km以内
【無料修理対応期間】
新車を登録した日から9年以内
サービスキャンペーンや保証期間延長等は直ちに安全上問題があるという訳ではありませんが、これがきっかけとなって故障や事故などを招いてしまわないよう、できるだけ速やかに修理・交換対応してもらうことをお勧めします。
リコール・サービスキャンペーンの内容や対象車両かどうかの確認
今回ご紹介した以外のリコール情報・サービスキャンペーン情報などについてはこちらのページから確認できます。
今乗っているヴィッツがリコールやサービスキャンペーンの対象車両かどうかはこちらのページから確認できます。
検索には車台番号が必要になりますので、車検証などをご用意ください。
もしくは、電話にて問い合わせることも可能です。
トヨタ自動車お客様相談センター
フリーコール 0800-700-7700(9:00~18:00/年中無休)
確認していたつもりでも「うっかり漏れてしまっていた」ということもあります。特にリコールは安全面において重要ですので、念のため今一度確認しておくことをお勧めします。
進化し続けるヴィッツ。コンパクトカーに迷ったら買い!?
近年、コンパクトカーにもハイブリッドモデルが増えてきました。それぞれ一長一短があり、これからコンパクトカーのハイブリッドモデルを買おうと思っている人は非常に迷ってしまうところだと思います。
そんな中、2017年1月のマイナーチェンジで外観や内装も一新され、安全性能や走行性能もアップしたヴィッツは「迷ったら買い」の1台になるかも知れませんね。